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フジアセクリーンペースト FE-77 ステンレス鋼塗布スケール除去剤

オーステナイト系(クロム・ニッケル組織)ステンレス鋼の溶接作業及び熱処理作業により生じたスケールを除去する一液性の常温塗布処理剤です。あらかじめペースト状となり、そのまま刷毛塗りできるFE-77もあります。ただし、FE-17とFE-16Yを混ぜた物とは酸の強さの違いから、多少時間がかかります。



性状

  • 硝酸及び弗酸を特別に配合した毒劇物です。
  • 淡白色のペースト状です。
  • 水に溶解します。

主成分
品名 硝酸% 弗化水素酸% 水その他% 粘度 比重15℃
FE-77 16 4 80 2,500 CPS 1.3

特徴

  • オーステナイト系ステンレス鋼の塗布表面処理剤(一液製品)です。
  • 硝酸及び弗酸を配合した物に粘着剤を加えたペースト状の毒劇物です。
  • 伸びがよく、粘着性・塗布性・馴じみ・洗浄力等にすぐれており、かつ無駄がなく、経費節減になります。
  • 処理時間(30~60分位)経過後ブラッシングと水洗いで除去します。
  • 20㎏・5㎏ 各ポリエチレン容器入(5㎏ダンボール梱包)

使用方法

  1. 開栓前にはFE-77を上下、左右に数回ずつ振り動かして均一に軟らかくして下さい。
  2. FE-77を入れる容器は、塩化ビニール製品等(金属不可)の耐酸性の容器を使用して下さい。
  3. FE-77の容器のキャップを外すときは、「ガス」が噴く場合もあることを予想して布等をキャップの上にかぶせてからキャップをゆるめて下さい。
  4. FE-77を耐酸性のやわらかい刷毛に十分に含ませて「そっと置くような気持ちで」均一に(厚さ約3mm以上)丁寧に塗布して下さい。
    ※特製刷毛を別売りしています。
  5. 塗布後夏季は約30分~60分位、冬季は約60分~120分経過してから耐酸性のブラシ、ナイロンたわし、ステンレスブラシ(鉄線ブラシ不可)等でこすりつつ、十分流水で洗浄して下さい。又、水洗後スケールが残っている場合は、水分を拭きとり再度処理して下さい。
    ※特製ステンレスブラシを別売りしております。
  6. 塗布処理前にスケール面をステンレスブラシでブラッシングしてからFE-77を塗布しますと処理時間を短縮できます。
  7. 小物の場合はポリバケツ(蓋付き)等にFE-77を移してその中に浸漬して30分~60分経過後5の要領で仕上げて下さい。
    処理後のFE-77は使用回数に比例して効力は徐々に減退しますが、繰り返し使用できますから使用しないときは雨水等が入らないように蓋と表示をしてカギをかけて保管して下さい。

荷姿

  • 20㎏・5㎏各プラスチック容器

保管

密栓して冷暗所でカギをかけて保管して下さい。


作業上の注意事項

  • FE-77は硝酸及び弗酸を含有する毒劇物ですから作業には保護具(ゴーグル型保護眼鏡、酸性ガス用防毒マスク、耐酸性ゴム手袋、ゴム前掛け、ゴム長靴等)を着用して手足や皮膚にFE-77が付着しないよう注意して下さい。作業場は換気装置のある通風性の良い場所とし、保護具の中にガスが入らないように注意しかつ安全シャワー、手洗い、洗眼の設備等をして下さい。
  • オーステナイト系(クロム・ニッケル組織)以外の金属にFE-77を塗りますと溶解して有毒ガス(二酸化窒素ガス)が発生し極めて危険ですから絶対に塗らないで下さい。特にタンク類内部等の通気性の悪い場所で使用する場合は耐酸衣、ゴーグル型保護眼鏡、酸性ガス用防毒マスク又は送風マスク等を必ず着用し滞留ガスの吸入を絶対に避けて下さい。
  • 処理物の表面に付着している油脂等の汚れがある場合は、処理面にムラが出来ることがありますから、処理前に洗剤や有機溶剤等で除去した後に塗布して下さい。
  • 鏡面研摩の光沢はFE-77に触れると消滅します。
  • 夏季屋外作業の折、処理物が太陽熱等により高温になっている場合は、放水等の方法で温度を低くしてから塗布して下さい。逆に冬季作業の場合、処理物を熱湯又はバーナー等で約40℃位に加熱しますと処理時間は短縮されます。なお、FE-77塗布後長時間放置しFE-77が乾きますと水洗いしてもFE-77がとれにくくなりムラになります。又仕上げの水洗いが不十分の場合も(酸が残っているため)ムラになります。
  • FE-77を使用して残った場合は元の容器に戻さずに別に保管して下さい。(未使用のFE-77と混合しますと効力が低下します。)
  • 労働安全衛生法「特定化学物質作業主任者」の講習修了者が必要です。

その他の注意事項

  • 肝臓及び肺に疾患をもつ人、又風邪等で体調不良のときは、作業を避けて下さい。
  • 作業に使用した保護具は水洗後、乾燥して変質、劣化、穴あき、ヒビワレ等がないか、又防毒マスクの吸収缶の交換等十分に点検をして保管下さい。

廃液処理方法(空容器も含む)

  • 弗化水素酸を含む毒劇物の為、都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託して処理して下さい。

応急処置

  • 目に入った場合/直ちに流水で15分間以上完全に洗眼した後、速やかに眼科医の手当てを受けて下さい。(不完全だと眼に障害を生ずるおそれがあります。)
  • 皮膚に付着した場合/直ちに多量の水で完全に洗い流した後、速やかに医師の手当てを受けて下さい。(不完全だと皮膚に障害を生ずるおそれがあります。)
  • 吸引した場合/直ちに被災者を空気の新鮮な場所に移し衣類を緩め安静保温に努め速やかに医師の手当てを受けて下さい。
  • 飲み込んだ場合/水で口内を洗浄する。コップ2~3杯の水か牛乳を与え(しかし、意識のない患者には何も与えてはならない。又飲み込んだものを無理に吐かせると粘膜等を悪化させる。)速やかに医師の手当てを受けて下さい。

◎上記いずれの場合も医師に、当取扱説明書を示すか、ラベルに記載してある成分を伝えて必ず手当てを受けて下さい。又、万一の災害に備えて、事前に病院の指定とその病院との打合せをお勧めします。